スキンケア事典
No.02-10
肌コンディションを左右する「ホルモン」とは?
ホルモンは、からだの外部や内部に起こった情報によって分泌され、血液循環によって必要とする細胞に運ばれます。
細胞はホルモンからの情報で生理作用を促進したり、抑制したりすることで、 からだを正常な状態、適切な状態を保つために大切な働きをしています。
いろいろな種類のホルモンがありますが、ごく微量で作用し、何らかのカタチで肌に影響を与えています。
肌に良い結果をもたらすホルモンもあれば、そうではないホルモンもあります。
どちらもからだのために大切な働きがあり、バランスが崩れることで大きな影響を与えます。
なかでも肌への影響が強いホルモンは次の種類があります。
- 女性ホルモン「エストロゲン(卵胞ホルモン) 」
- 分泌が高まる時期
・生理開始から2週間後の排卵日まで
・妊娠中、妊娠後期がピーク - 肌への影響
・コラーゲンを増やす
・活性酸素を除去する
・新陳代謝を正常にする
肌の状態が良くなり、ハリが出る美肌ホルモン。
男性でも女性ホルモンは少量分泌されますが、主に女性の肌やからだに影響するホルモンです。
女性は生理の始まる思春期から増え、30代後半から減りはじめ、閉経する頃には急激に減少します。
生理後7日〜14日ごろは肌が安定しやすいため、新しい化粧品への切り替えや、スペシャルケアなどのスキンケアに適した時期です。
- 女性ホルモン「プロゲステロン(黄体ホルモン)」
- 分泌が高まる時期
・排卵日から2週間後の生理開始まで
・妊娠中、妊娠後期がピーク - 肌への影響
・肌を硬くする
・皮脂分泌を増やす
・メラニンの産生を促す
・アレルギー反応を強くする
肌に対しては男性ホルモンに似た作用があるホルモン。
女性の肌やからだに影響するホルモンです。
ニキビや肌あれなどのトラブルが起りやすく、肌が敏感で不安定なゆらぎ状態になります。
肌のゆらぎを最小限におさえるために、この期間だけは低刺激性アイテムでのシンプルな保湿ケアがおすすめです。
また、シミなどの色素沈着も起りやすいため、日中は特にしっかりと紫外線対策を行います。
- 男性ホルモン「テストステロン(アンドロゲン)」
- 分泌が高まる時期
・思春期
・妊娠初期から妊娠中期
・ストレスを受けた時 - 肌への影響
・肌を硬くする
・皮脂分泌を増やす
男性に多く分泌され、女性にも分泌されるホルモンです。
一般に30代ごろから少しずつ減少します。
古い角質細胞をはがれ落ちにくくさせることで、肌はゴワつき、角質細胞に含まれるメラニンも肌にとどまり、くすんだ状態になります。
また、皮脂分泌も盛んになっているため、ニキビや毛穴トラブルも起りやすくなります。
思春期のスキンケアは、洗顔を丁寧に行い、皮脂分泌をおさえるアイテムを取り入れます。
肌の状態が安定している時に、古い角質を落とすピーリングもおすすめです。
- 副腎皮質ホルモン「グルココルチコイド(糖質コルチコイド)」
- 分泌が高まる時期
・ストレスを受けた時 - 肌への影響
・皮脂分泌を増やす
・バリア機能を低下させる
・メラニンの産生を促す
・炎症やアレルギー反応を弱くする、免疫力を下げる
ストレス緩和には必須のホルモン。
過剰なストレスが続くことによって、肌に影響を与え、結果としてニキビやシミ、肌老化などのトラブルを引き起こすと言われています。
スキンケアはストレス解消にもおすすめです。
心地よいスキンケアや入浴などでリラックスすることは、脳に働きかけ、ストレスホルモンの分泌を減らしたり、美肌につながるホルモンの分泌を促したりすると考えられています。
スキンケア製品に香料や精油が配合されるのは、香りによってリラックス効果をもたらすためです。
現代の社会では誰でも少なからずストレスを抱えているため、ストレスを解消しながら、ストレスとうまく付き合っていく必要がありそうです。
- 成長ホルモン
- 分泌が高まる時期
・思春期
・睡眠3時間の間 - 肌への影響
・新陳代謝を活発にする
・コラーゲンを増やす
からだの成長のほか、肌の再生を促すホルモン。
10代まで多く分泌され、肌の新陳代謝は活発に行われます。
その後分泌は減少していき、40代を過ぎると急激に減少するため、肌の老化は進行しやすくなります。
成長ホルモンの分泌を促すには、しっかりと睡眠をとることです。
成長ホルモンは睡眠時に多く分泌され、肌に必要な酸素や栄養が届けられて新しい細胞が生まれます。
肌のためにはスキンケアとあわせて、熟睡できる環境づくりも大切です。
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