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スキンケア事典

No.07-02 肌トラブル別スキンケア「ニキビ」

ニキビは、皮脂を分泌する「皮脂腺」が存在する毛穴に起るトラブル。
大きく分けて、ヒトの成長の過程で皮脂分泌が盛んになるホルモンが多く分泌されることで発生する「思春期ニキビ」と、思春期を過ぎて皮脂分泌以外にもさまざまな原因が重なることで発生する「大人ニキビ」があります。
皮脂分泌量の変化

原因に違いはありますが、ニキビができるメカニズムは同じ。
毛穴がつまる→皮脂がたまる→炎症が起る、という段階を経てニキビは発生します。

肌の生まれ変わりのしくみ「ターンオーバー」が正常ではない場合に「角質肥厚」が起ります。
肌の表面にある表皮では、新しい細胞が生まれ、やがて角質細胞になり、古い角質はアカとなってはがれ落ちます。
このターンオーバーによって毎日少しずつ生まれ変わっていますが、食事や睡眠などの生活習慣、ストレス、女性の場合は生理前など、これらが原因で引き起こされるホルモンバランスの崩れ、肌の老化、季節、間違ったスキンケアなどの影響で角化異常が起こり、古い角質がはがれ落ちずに肌にとどまることがあります。
すると、角質層は厚く固くなり、毛穴がつまりやすい状態に。これが角質肥厚です。

また、毛穴まわりの角質肥厚には「アクネ菌」も関わっています。
肌には「表皮ブドウ球菌」や「アクネ菌」などの常在菌が存在し、皮脂や汗を分解することで肌のpHを弱酸性に保ち、アルカリ性で繁殖しやすい外界の有害な細菌から肌を守っています。
このうち、ニキビトラブルに関係していると言われる常在菌がアクネ菌。
アクネ菌は、酸素を嫌い、皮脂を好むため、皮脂腺のある毛穴の奥に多く存在しています。
アクネ菌が「リパーゼ」という脂肪分解酵素を産生し、皮脂成分の中性脂肪を分解して「遊離脂肪酸」を発生させます。
遊離脂肪酸は、肌のバランスを保つ一方、毛穴の壁を刺激して角化異常を起こします。
すると、毛穴まわりの角質は厚く固くなり、毛穴がつまりやすい状態になります。

また、つまりやすくなっている毛穴に、古い角質やメイクアップ料などの汚れ、皮脂が混ざり合うことで、毛穴をふさぐフタ「角栓」がつくられ、毛穴はつまった状態になります。

スキンケア

  • 落とすケア
    毛穴をつまらせるメイクアップ料や皮脂、古い角質などの汚れをしっかり落とすこと。メイク落とし洗顔を丁寧に行います。
    すでに炎症を起こしたニキビ部分はこすって刺激を与えないように特にやさしく。
    また、厚くなった古い角質は、スムーズに落とすことができるピーリングを行います。
    毛穴をふさぐ古い角質を取り除くことで、皮脂がたまって炎症を起こす前にニキビを治すことができます。
    ピーリング後は肌の水分が蒸発しやすく、また、紫外線の影響を受けやすくなります。
    化粧水乳液などによる保湿ケアと、日中はUVケアを行います。
    ただし、洗顔もピーリングもやり過ぎると、乾燥や肌あれなど、別のトラブルをまねくことも。使用方法を守って行います。
    基本ステップ1「落とすケア」

  • 補うケア
    皮脂分泌抑制成分が配合された化粧水美容液で、アクネ菌が好む皮脂の過剰分泌をおさえるケアを行います。
    すでに炎症を起こしたニキビ部分はこすったり押したりして刺激を与えないように、特にやさしくなじませます。
    基本ステップ2「補うケア」

出口がふさがれた毛穴の中に皮脂がたまり始めます。これをコメドや面皰(めんぽう)といい、ニキビの始まりで、まだ炎症が起っていない状態。
ニキビの最初の症状として、毛穴の先が閉じていて、たまった皮脂が白色~やや黄色に見える「白ニキビ(閉鎖面皰)」と、毛穴の先が開いていて、角栓によってふさがれ黒色に見える「黒ニキビ(開放面皰)があります。

ニキビの最初の症状である炎症前のニキビは、芯を押し出すことで回復が早くなることもあります。
セラ コスメティックスでは、ニキビ跡を残さないために、まずは皮膚科の受診をおすすめします。

※すでに炎症を起こしたニキビは、芯を押し出そうとすると、炎症がさらに悪化する可能性があります。決して行ってはいけません。

毛穴に皮脂がたまった状態が続くと、アクネ菌が増えます。
特に白ニキビは、酸素を嫌い、皮脂を好むアクネ菌が増殖しやすい状態。
アクネ菌は「リパーゼ」という脂肪分解酵素を産生し、皮脂成分の中性脂肪を分解して「遊離脂肪酸」を発生させるほかに、「ポルフィリン」という光毒性物質を産生します。
「ポルフィリン」は紫外線によって活性酸素を発生させ、皮脂や肌を構成する脂質と反応すると肌を刺激する「過酸化脂質」が作られます。
活性酸素とは?

アクネ菌が増殖することによって遊離脂肪酸や過酸化脂質が多く発生し、肌を刺激して炎症を起こしたり、悪化させたりします。
また、増殖したアクネ菌を抑制するために白血球が集まり、強い活性酸素によって攻撃をすることも炎症を誘発させます。
この時、強い活性酸素は周りの肌細胞をも傷つけ、肌表面の表皮より下にある真皮にまで炎症が広がることもあります。
炎症を起こして赤く見える状態が「赤ニキビ(紅色丘疹)」、さらに炎症が進むと膿がたまって黄色く見える「黄ニキビ(膿疱)」となります。

セラ コスメティックスでは、ニキビ跡を残さないために、炎症を起こしたニキビが広範囲にわたる場合や、炎症が強い・長引くなどの場合は、皮膚科の受診をおすすめします。

スキンケア

  • 補うケア
    皮脂分泌抑制成分が配合された化粧水美容液で、炎症を起こす遊離脂肪酸や過酸化脂質の元である皮脂の過剰分泌をおさえるケアを行います。
    その他、炎症を予防したりおさえたりする抗炎症成分や、過酸化脂質の発生を防ぐ抗酸化成分、アクネ菌の増殖をおさえる抗菌成分なども効果に期待できます。
    炎症を起こしたニキビ部分はこすったり押したりして刺激を与えないように、特にやさしくなじませます。
    基本ステップ2「補うケア」

  • 守るケア
    紫外線による過酸化脂質の発生を防ぐために日中は日焼け止めを使用することで、炎症を悪化させないための予防ができます。
    基本ステップ3「守るケア」

とじていた毛穴の先が開くことによって皮脂や膿が排出され、新しい空気が入り込むと、炎症がおさまります。
炎症が強く、長く続くと、炎症の赤みがいつまでも残ったり、肌に弾力やハリを与える真皮を傷つけ、クレーター状の凹んだニキビ跡が残ったりします。
また、炎症によって表皮のいちばん下にある基底層に点在するメラノサイト細胞が刺激され、メラニンを作り出します。
メラニンは褐色〜黒色の色素。ニキビがあった部分に「炎症性色素沈着」という茶色のシミが残ることがあります。

スキンケア

  • 落とすケア
    メラニンは表皮細胞に含まれています。
    表皮細胞は角質細胞となり、少しずつはがれ落ちるため、時間が経てばメラニンもいっしょに古い角質として排出されることがあります。
    この肌の生まれ変わりのしくみ「ターンオーバー」を促すには、ピーリングが有効です。
    また、肌のハリをアップするコラーゲン産生促進成分や、細胞を活性化させる細胞賦活成分が配合されたピーリング料で定期的にピーリングを行うことで、肌細胞の再生を促し、凹んだニキビ跡を目立たなくさせる効果が期待できます。
    ピーリングは、その後に使用する化粧水や美容液が浸透しやすくなり、それらの効果をアップさせることもでき、ニキビやニキビ跡のケアでは特に取り入れたいケアです。
    古い角質を取り除く「ピーリング」

  • 補うケア
    メラニン色素還元成分が配合された化粧水美容液で、表皮内にある黒いメラニンの色を薄くさせるケアを行います。
    また、肌のハリをアップするコラーゲン産生促進成分や、細胞を活性化させる細胞賦活成分が含まれたアイテムでは、肌細胞の再生を促し、凹んだニキビ跡を目立たなくさせる効果が期待できます。
    基本ステップ2「補うケア」

    しかし、深刻なニキビ跡が残ると化粧品のみでは対応できないこともあります。
    その場合は、皮膚科や美容クリニックなどもご利用ください。より早く、よりキレイな肌に回復することが期待できます。

    ニキビは、さまざまな原因が重なって起きるトラブル。
    ストレスをためない、睡眠を充分にとる、脂肪分や炭水化物を摂り過ぎない食事など、生活習慣を変えることはとても大切です。
    しかし、ナーバスになってストレスを感じては意味がありません。
    ただでさえニキビトラブルは心理的にダメージを与えるもの。
    負担に感じない範囲で少し注意するくらいの気持ち。それだけでもスキンケアとあわせて進めると効果的です。



  • 髪が触れる物理的刺激によって、また、髪に残っているトリートメントや整髪料なども、ニキビを発症させたり、悪化させたりすることがあります。
    すでにニキビに悩んでいる場合は、肌を髪で隠したくなることもあります。
    外出時以外はできる限り髪が顔にかからないよう留めて、髪による影響を最小限に抑えます。
    また、洗髪時に髪の生え際や首、背中などにシャンプーやトリートメントが残らないよう、しっかり洗い流すことも大切です。

  • メイク
    化粧下地やファンデーションなどのベースメイクは、毛穴をふさいで皮脂がたまりやすくなります。
    メイクが必要な時は、できればポイントメイクのみに。
    ベースメイクが必要な時は、化粧下地を省き、ファンデーションは毛穴をふさぎにくいパウダータイプを、こすらずにふんわりのせる程度にします。
    どうしてもニキビを隠したい場合は、コンシーラーで気になる部分にだけ塗るなど、新たなニキビを作らない工夫でメイクを楽しむことがポイント。
    そして、メイクをした日は必ずクレンジング料でメイクをしっかり落とし、その後、洗顔料で洗顔をします。

    また、ニキビは治ったように見えても肌内部が健康な状態になっていなかったり、炎症が完治しきれていなかったりなど、同じ部分に繰り返しできることがあります。
    皮膚科での治療やスキンケア、生活のなかで注意すべきことなど、ニキビを繰り返さないためには治ったように見えた後もしばらく継続していくこともポイントです。


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